2016.05.17 11:41蠱毒(こどく)《由来・別称》 蠱毒は、古代において用いられた、虫を使った呪術のこと。蠱道(こどう)、蠱術(こじゅつ)、巫蠱(ふこ)などともいう。 『隋書』、つまり隋の公式歴史書にはすでに記述があった、といいますから、恐らくは少なくとも三国以前、術の形式から類推するに、殷の時代には原型があったであろうと思われます。 蠱毒の『蠱』とは、蟲を皿に載せた状態そのものを指します。蟲とは、虫、特に昆虫の範疇に収まらない体型...
2016.05.17 11:28厭魅の法(えんみ)元来、東アジアでは『森羅万象には神(精霊)が宿る』という思想が根付いています、それが発展――或いは変化――して、『人型(ひとがた)の物には魂が宿る』などといった思想が広まっていきます。 そして『念を込めた人形(ひとがた)には魂が宿る』と言った思想が生まれ、『相手に見立てた人形を作れば、念が相手に届く』といった風に変化し、ついに『人形を憎い相手に見立て、念を送って呪う』という、厭魅の方式が確立しまし...
2016.05.12 10:06丑の刻参り「うしのときまいり」という言葉の方が古い。古くは祈願成就のため、丑の刻に神仏に参拝することを言った。後に呪詛する行為に転ずる。京都府の貴船神社には、貴船明神が降臨した「丑の年の丑の月の丑の日の丑の刻」に参詣すると、心願成就するという伝承があったので、そこから呪詛場に転じたのだろうと考察される。